ある瞑想家の気づき

瞑想を通して得た気づきなどを書いていきます

絵描きを不幸にする考え方

絵描きが不幸になっていく考え方 。
それは
「自分は◯◯年絵を描いてきたのにこの程度なのか」
という考え方です 。
私もかつては、
「10年絵を描いてきたのにこんなものしか描けないのか 」
「才能がないのではないか」
果ては「もう疲れた。死のう」となっていました。
でもこれは自分を不幸にする考え方だと気づいてやめるように努力しました。

そもそも、こういう考えのもとには、
何年描いてきたからこうなっているはず(理想)
というのがあって、でも今の自分はそうではないじゃないか(現実)
というのがある。

それでその落差に苦しみ、もうだめだ死のうと自己否定につながるのです。

自分に限らず、こういう考え方をする人は決して今の自分に満足するということを知りません。
1年後も、
「1年描いてきたのに、こんなものなのか…」
10年後も、
「10年描いてきたのに、こんなものなのか…」と言っています。
もう、死ぬまでこんなことを言って自分に満足できないでいるのです笑)

 

しかしですね。

そもそも、人間のやることなすことというのはいつも不自然で不完全なのです。
だから満足のいかない理由なんていくらでも見つかる。
つまり、理想の状態なんて永遠に来ません。理想の絵なんて永遠に描けません。

理想を求めるのはやめましょう。重荷となるような過去も捨てましょう。
ペンを持ったら「今」に意識を向けるだけ。ペン先が紙に当たる感覚、線を引く感覚に集中してください。
行為と行為者が1つになった時、未来も過去もなくなります。
「私」もいなくなります。
その時はじめて自分が描くもの全てに「是」と言えるようになるのです。